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ヴィーガンって食事より社交関係の悩み?

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一度ヴィーガンになると、ヴィーガンの生活が実は結構楽しいと気づく方もいますよね!例えば、今までに知らなかった材料を発見したり、ヴィーガンレストラン巡りをしたり、「食べる」ということに前より深い意味と喜びを見出せるようになる方がいます。またヴィーガンになって料理に興味をもち、料理上手になる方も多いそうです。

ほかに、健康面でもヴィーガン食に変えただけで無理なく痩せる方、疲れがとれる方もいます。長年ヴィーガンをしている方のほとんどが「なんでもっと早くヴィーガンにならなかったのだろう。」と言っています。

一方で、悩みをもつ方も少なくなく、その悩みの多くは、実は食事や栄養面の問題ではなく、社交関係の問題が多いのです。

ヴィーガンということでからかわれたり、外食する時に迷惑がられたりなど、嫌な思いをすることが少なからずあると思います。特に日本では、「大多数と違う」ということは大抵ネガティブに見られ、批判が多いように感じます。食べることは日常の生活の中でも特に社交的なものです。同僚とのランチ、友達とのお茶、家族との晩ご飯。一緒に食べることや、料理をしてあげたりすることを通して人との絆を深めることは当然なことになっています。そんな中で一人だけ他の人と違うものを食べるのは、ある意味勇気のいることです。

私はヴィーガンになって2年半が経ちますが、その間に様々な社交上の経験をしました。大学でヴィーガン関連の活動をする中で、個人主義文化のアメリカでも、人との付き合いや、社会全体への態度に関して、難しい問題にぶち当たった記憶があります。ですので、今回はヴィーガン生活を送る皆さんが気持ちよく過ごせるよう、私がヴィーガンを始めた頃を振り返って、当時知っておきたかったポイント5つをご紹介します。

1)自分がヴィーガンになった理由に確信を持ち、自分を信じる

健康、動物虐待への反対、地球保護がヴィーガンの主な理由と考えられています。

ヴィーガンは少数派のため、周りに流されて、ヴィーガンをやめてしまうことがよくあります。そのため、自分がなぜヴィーガンになったかという理由をしっかりと覚えておくことが大切になってきます。人間は社交的な動物で、何回も同じことを言われると、それを信じる心理的傾向があります。私がヴィーガンになった当初は何度も「健康に悪いのでは?」と言われ、その通りに信じてしまった記憶があります。たとえ、赤身肉や加工肉は癌のもとになることや、世界で最も長生きをしている人たちは日々の食事の95-100%をヴィーガンの食事していることが明らかにされているにもかかわらず、間違っていることを何度も多くの人に言われると、自分に自信が無くなってしまうのは自然なことです。他人の意見を聞く時は、この点を知っておくことが大事だと思います。

これは周りの意見を聞かず、自分の意見を変えないということでは決してありません。ヴィーガンになった当初に比べると、私はかなり意見を変えていて、例えば100%ヴィーガンにならなくても、フレキシタリアンになることが大事だと今では感じています。正しいデータや論理を元に意見を変えることは良いことですので、批判的思考を働かせながら、学んでいくことが大事だと思います。

2)「どうして私の周りの人はすぐにヴィーガンにならないの?」と思わない

環境負担を減らすために有力なのがヴィーガンになることなのに、動物は地獄のような状況で苦しんでいるのに、ヴィーガン食は健康にも良いのに、なんで世界はヴィーガンに近づかないの?と思うかもしれません。ヴィーガンになって世界の見方が大きく変わると、特に動物愛護でヴィーガンになった方は動物由来のものを食べることが動物虐待を支援しているように思えて辛いと感じるかもしれません。

ここで覚えておいて頂きたいのは、みなさんがヴィーガンになる前は、ヴィーガンでない人と同じように動物由来のものにお金を出していた事実です。ヴィーガンの存在を知ってから、完全にヴィーガンになるまで時間を要したと思います。人は判断する時、様々な人生経験・価値観を通して問題を見ます。つまり、ヴィーガンになるまでのスピードは一人一人異なるのです。実は私はヴィーガンになるまでとても時間がかかった人の一人です。ペスカタリアン(魚・乳製品・卵は食べるが、肉を食べない)の家庭で育ったものの、そこからヴィーガンになるには一年もかかりました。牛乳は、子牛のために作られた乳を母牛から奪うものだと知っていたのに、チーズがなかなかやめられなかったのです。だからと言って、私は子牛の虐待はもちろん反対でした。当然反対するべきものを反対していても、その価値観を自分の消費活動として実行に移すのはとても難しいのです。しかし今では、ゆっくりと進んでいた私でも人生をヴィーガン活動に捧げたいとまで思っています。

みなさんの身の回りの方も、私のようにゆっくりヴィーガンへと移っていく人なのかもしれません。それをしっかり理解して、人の価値観と消費活動は簡単には合致しないものだと考えましょう。以前に読んだ本には、「活動をバケツのように考えましょう」と書かれていました。一つの会話、一つの食事、その一つ一つは全て、バケツに一滴の水をポタポタと入れていることと同じだということです。他人との触れ合いも、その人がヴィーガンの記事をニュースで見ることも、全てその一滴の水になります。バケツに一度に水を入れることができないのと同じように、人の態度や習慣を一度に変えることはできません。

3)活動する範囲を考える

範囲を決めるということは、自分にできることを考えて「何かを変えている」という意識をもちながら行動していくことです。

誰かからヴィーガンに関することやヴィーガンのあなたに対して何か言われても、疲れている時や勇気がない時は何と言えばわからないこともありますよね。「あの時ああ言えばよかった!」と後で思う時もありますが、それでも自分を責めないでください。みなさんは、精一杯努力していると考えてください。

「世界で起きている問題は大きなことだけれど、私のできる範囲で貢献している」という考えは、深い幸せと自信に繋がります。つまり、一見「小さい」活動でも、この達成感は得られるのです。例えば、家族にヴィーガン料理を作ってあげることや、友達をヴィーガンレストランに誘うこと、SNSでレシピを投稿することも素晴らしい活動です。みなさんが使えるエネルギー・財源・時間は異なります。自分がどの範囲なら活動できるかを決めると、楽しみながら世界に貢献していけるのではないでしょうか。

4)ヴィーガンとの繋がりをもつこと

今ではオンライン上の様々な方法で多様なヴィーガンと繋がることができます。例えば、Facebookのヴィーガングループに入ったり(例1, 例2, 例3)Instagramでヴィーガン生活やヴィーガン情報を投稿するアカウントをフォローしたり、ヴィーガンユーチューバーから情報を得たりすることができます(例1, 例2, 例3)。コロナ禍では難しいかもしれませんが、ヴィーガン関連のイベントに参加することもできます。私はアメリカに住んでいますが、アニマル・ライツ・カンファレンス(動物権利カンファレンス)で活動家や団体が集まる機会があり、とても気の合う友達に出会えました。

アニマル・ライツ・カンファレンスで会ったジューンとは今でも仲良し!写真は一緒にサンクスギビングを祝った時の写真です。

やはりヴィーガンだからこそわかちあえる話もあるので、そういう話をいつでもできる相手がいるのはとても心強いです。

5)ポジティブなヴィーガンニュースを知る

ネガティブなヴィーガンニュースを見て、心を奮い立たせる人も、ただ悲しくなる人もいると思いますが、ポジティブなニュースは誰に非常に大事だと思います。ポジティブなニュースを載せるInstagramもありますし、このベジタイムもたくさんポジティブなニュースを載せています。海外でも、日本でも、確実にヴィーガンは広まっています。新しいヴィーガンの会社が設立されたり、ヴィーガン商品もたくさん出ています。日本でも、NPO法人ベジプロジェクトには毎日新しい企業からヴィーガン商品やヴィーガンマークの問合せが来ているそう。また環境に対する意識が高まる中、ヴィーガンへの意識や注目も高まるでしょう。ファクトリー・ファーミング(工場式家畜:過酷で衛生状態が整っていない、品質より量を優先する家畜の育て方)で動物が苦しんでいることが明かされると、ケージ・フリー(おりに入れないこと)な動物のケアを考える政策や、ヴィーガンへの興味も高まるでしょう。

将来はとても明るいと私は感じています。そしてそれは、みなさんのような、ヴィーガン、もしくはフレキシタリアンやベジタリアンを心がけている人たちのおかげだと思っています。

みなさんは、間違いなく、世界を良い方向に変えています