熊本学園大学付属高等学校では「深学科プログラム」という探求活動が行われています。令和5年度にはその活動の一環として、ヴィーガンに関する活動に取組みたいという生徒のチームが立ち上がり、熊本県内の飲食店に働きかけを行いました。
訪日外国人観光客が熊本県内でも増えつつあり、求められる食も多様化しています。もちろん中にはベジタリアンやヴィーガンの方もいますが、県内にはベジタリアン対応やヴィーガン対応のある飲食店が少なく、さらにどこにそういった対応があるのか情報がわかりにくいといった課題があります。
この課題に向き合い、「ベジタリアン・
熊本県には、名産品の辛子蓮根をはじめ、動物由来の食材が使われていないヴィーガン対応の美味しいものもあります。しかし、それらを飲食店などでヴィーガンやベジタリアンの方へ食べられるものとして紹介されることは少ない状況です。そこで、彼らの活動の一歩として、飲食店においてヴィーガンやベジタリアンにも対応しているメニューを見つけ、それらにヴィーガンマークやベジタリアンマークを表示する働きかけをすることとなりました。
オリジナルVマーク
まず、高校生チームと熊本市観光政策課の共同で、ヴィーガン・ベジタリアン対応を表す「Vマーク」を作成しました。それぞれのマークの基準に関しては、ベジプロジェクトのヴィーガン認証を参考にしながら、独自のルールを決めました。
高校生が制作したヴィーガンマーク(左)、ベジタリアンマーク(右)
その後、熊本城に近い観光施設「熊本屋台村」や「城彩苑」のお店、ホテルなどにVマーク導⼊についてのプレゼンを⾏いました。また、ヴィーガン対応の需要が高まっていることやヴィーガンとベジタリアンの違い、ヴィーガン対応メニュー例なども紹介しました。中にはマークの導入に前向きな反応をしてくれたお店やヴィーガンメニュー開発を検討してくれたお店もありました。
生徒からお店へのプレゼンを経て、実際に「城彩苑」にあるお茶の泉園様のお茶やお菓子、ジェラート、ソフトクリームなど様々な種類の商品にVマークが掲載されました。
熱心に取り組み、何度も調査やプレゼンを行った生徒たちだけでなく、プレゼンを受けたお店側も、ヴィーガンやベジタリアンについての知識や理解を深めることができました。今回の高校生の活動は、熊本県でヴィーガンやベジタリアンに対応する取組みが進んでいくきっかけとなったのではないでしょうか。
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