2022年1月12日より、東京大学本郷キャンパス学生食堂で本格的なヴィーガンメニューの提供が開始されました。
こちらは、東京大学消費生活協同組合とNPO法人ベジプロジェクトジャパン、そして学生の協力により実現されたものです。
順次各食堂で展開予定のヴィーガンメニューですが、真っ先に導入が始まったのは、中央食堂。
中央食堂は、東京大学の消費者生活協同組合(東大生協)が運営する食堂の中で学生や教職員の方を含め、東大の中でも最も多くの人が利用するメインの食堂です。
以前からベジタリアンフレンドリーなメニューとして野菜カレーや豆乳クリームうどんなどが提供されていましたが、この度本格的にヴィーガンメニューの提供が始まりました。
NPO法人ベジプロジェクトジャパンのヴィーガン認証を取得し、該当メニューのメニューカードやポスター、デジタルサイネージには、分かりやすいヴィーガンマークの表示があります。
動物に由来する原材料が使用されていないこと、その他詳細なヴィーガンの基準を満たす学食のメニューです。
植物性食品中心の食事(プラントベース・菜食)が、環境や健康にも良く、動物に優しいという認識は徐々に日本でも広まってきています。
パッと目につくヴィーガンマークがあることで、ヴィーガンやベジタリアンでない方にとっても「ちょっと今日はヴィーガンにしてみようかな」と選んでいただくきっかけになるのではないでしょうか。
中央食堂は学内の関係者だけでなく、学外の方※も気軽に利用することができます。
しかも、とてもリーズナブルな価格です。
お近くにお越しの際は是非立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
※新型コロナウイルスの感染状況によってキャンパスの入構制限が行われている可能性があります。
事前に大学当局の「新型コロナウイルス感染症に関連する対応 各キャンパスの入構制限情報」をご覧ください。
新登場!東大のヴィーガンメニュー
導入されたメインのヴィーガンメニューは以下の5つを含め多種多様。
- 3種豆のベジタブルカレー 税込み¥611(生協組合員なら550円)
- 大豆ミートのほうれん草カレー 税込み¥611(生協組合員なら550円)
- 大豆ミートのアラビアータスパゲティ 税込み¥672(生協組合員なら605円)
- キノコの豆乳クリームうどん 税込み¥611(生協組合員なら550円)
- 大豆ミートのキーマカレーうどん 税込み¥611(生協組合員なら550円)
さらに、副菜として、温野菜サラダ、彩りグリーンサラダ、冷奴もヴィーガンマークの表示があります。
メニューは全ての種類が毎回提供されるのではなく、一定期間ごとに切り替わります。
ヴィーガンメニューというと、高めのお値段のイメージをもたれている方も多いのではないでしょうか。
しかし東大の中央食堂は600円台(生協組合員なら、500円台から!)と非常にお手頃な価格に設定されています。
これまで提供されていたベジタリアンメニューは3品ほどでしたが、「色々な種類のヴィーガンメニューを食べたい」という希望の声は以前から上がっていたそうです。
今回、食堂の店長や副店長をはじめ、生協食堂スタッフの方々がヴィーガンメニューをもつ意味を認識され、ヴィーガンメニュー導入に向けて尽力されました。
ヴィーガンメニュー導入の背景
東大の中央食堂は、生協組合が母体となっていて、学生や教授をはじめ大学構成員が主に利用する食堂です。
そのため、使用する食材には生協組合本部の許可が必要であり、加えて学生にも手が届きやすいリーズナブルな値段で提供することが条件となります。
更に、一日の利用者は1000人以上にものぼり、特に昼食の時間帯は多くの利用者で混みあうため、素早く、かつ少ない手間で大量に用意できることも重要になります。
一般的にヴィーガンの食材は値段が高くなってしまったり、種類が限られてしまったりすることもある中、生協食堂の関係者の方がヴィーガンメニューやヴィーガン認証の価値を理解され、実現可能な方法を模索されました。
そしてヴィーガンメニューの導入実現に向けて着実に取り組まれました。
NPO法人ベジプロジェクトジャパンは、今回のヴィーガンメニューの導入にあたり、実現に向けて打合せを重ね、事業者およびメニューの紹介、試食会、相談等において今回のメニュー導入の一端を担いました。
構想からおよそ3年間の歳月を経てヴィーガンメニュー導入が叶いました。
今回リリースされたヴィーガンメニューは、ヴィーガンやベジタリアンはもちろん、そうではない方にとっても美味しく楽しめるラインナップです。
また、プラントベースつまり植物性の食事は、環境環境問題や食糧問題への対策の中でもとても重要な役割を果たすと言われています。
大学にヴィーガンメニューを導入することは、学内の多様性に対応することにつながるだけでなく、利用者にヴィーガンという選択肢の存在を知ってもらうきっかけ、食べてみてもらうきっかけにもなり得ます。さらに、その価値を伝えることにも大きく貢献することでしょう。
今回、日本最高峰の大学として国内だけでなく海外からも知られるる東京大学で、ヴィーガンメニューの提供が開始されたことは大きな意味をもつのではないでしょうか。
これを先駆けとして、多くの大学や様々な機関でヴィーガンの選択肢が広まっていくことを期待したいですね。
学生の皆さんへ:ベジプロ大学について
NPO法人ベジプロジェクトジャパンは、企業・教育機関・政府・国際組織と協力して、ベジタリアン・ヴィーガンの「選択肢」が当たり前にある社会を作ることを目的にして活動をしています。
実は、ベジプロジェクトの発端は、代表が在籍中であった京都大学の学食へヴィーガンメニューを導入することでした。
ベジタリアン・ヴィーガンメニューを学食に導入することは、ベジタリアンやヴィーガンが食堂を利用できるようになるというだけではありません。
大学の国際化にも寄与するとともに、たくさんの方に「食」と社会の関連性を考えてもらう機会を作ることにも繋がります。
「ベジプロ大学」は、ベジタリアン・ヴィーガン対応の食事メニューを、学生食堂で利用できるようにするプロジェクトです。
過去にも、京都大学はじめ立命館大学、一橋大学などでは、それぞれの大学の学生が主体となり、学生や食堂、食堂利用者に働きかけたことでヴィーガンメニューを導入を成功してきました。
今も複数の大学でベジプロ大学が立ち上がっています。
ベジプロジェクトは大学の食堂と本気の学生をサポートしています。
あなたの大学にヴィーガン・ベジタリアンメニューを導入しませんか?
興味を持たれた方は、ベジプロジェクトおよびベジプロ大学のHPをご覧の上、お問い合わせをしてみてくださいね。
学食で食事。それがヴィーガンメニューかも。
ついに、東京大学の食堂でも本格的なヴィーガンメニューの提供が開始されました。
「たまたま食べたいと思うメニューがヴィーガンメニューだった」ということもあるかもしれません。
東大の学内関係者の方もそうでない方も、ヴィーガン・ベジタリアンの方でもそうでない方も、美味しく新しいヴィーガンメニューをお楽しみください。
その意義は、単にヴィーガンやベジタリアンが食べられるメニューが増えたということに留まりません。
是非、お近くにお越しの際は足を運んでみてくださいね。
【東京大学 本郷キャンパス 中央食堂について】
・住所:文京区本郷7-3-1
・営業時間:時期によって変更されるため、公式HPの営業時間のお知らせをご覧ください。
・アクセス:本郷三丁目駅(都営大江戸線・丸ノ内線)または東大前駅(南北線)から徒歩10分。
キャンパス内の位置については、キャンパスマップをご覧ください。
・東大生協食堂公式HP:https://www.utcoop.or.jp/service/cafeteria/
・Twitter:https://twitter.com/hongo_coopd
・本件に関する公式リリース記事:https://www.utcoop.or.jp/news/news-16522/
※新型コロナウイルスの感染状況によってキャンパスの入構制限を行っている可能性があります。
事前に大学当局の「新型コロナウイルス感染症に関連する対応 各キャンパスの入構制限情報」をご覧ください。
【大学の食堂におけるヴィーガン・ベジタリアンメニュー】
・立命館大学にヴィーガンメニュー登場!1年に及ぶ学生たちの活動の成果
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