日本からみたアメリカは、簡単にヴィーガンの食生活を送る ことができる進んだ国に見えるかもしれません。しかし、ベ ジタリアンとしてアメリカで生まれ育った私は長い間そう感 じることはありませんでした。牛乳を飲まないので給食の時 は特別に自宅から豆乳を持参していました。そのため、友達 とは別の「アレルギーをもつ生徒用のテーブル」で給食を食 べなければいけなかったり、動物愛護のことで同級生にから かわれたり、「私の誕生日にあなたに肉を食べて欲しい」と いう依頼を友達から受けたこともありました。いつも自分の 食生活は「普通じゃない」と感じながら育ってきました。

 しかし、最近はそれが変わってきているのを実感していま す。エコノミストなど大手のニュース誌も2019年を『Year of the Vegan (ヴィーガンの年)』と名付けました。毎年行わ れる『ヴィガ ニュアリー ( ヴィーガンで はない人が新 年から1ヶ月 間ヴィーガン の食生活をす る挑戦)』の 参加者も毎年 急増していま す。

 アメリカでは芸能人も積極的に自分のポリシー等を発信す るので、ビヨンセ、ビリー・アイリッシュ、マイリー・サイ ラス等、人気セレブが、ヴィーガンの食生活に関するチャレ ンジや美味しいヴィーガンの食べ物、動物愛護のキャンペー ンなどをSNSに投稿することがよくあります。

 アメリカでは芸能人も積極的に自分のポリシー等を発信す るので、ビヨンセ、ビリー・アイリッシュ、マイリー・サイ ラス等、人気セレブが、ヴィーガンの食生活に関するチャレ ンジや美味しいヴィーガンの食べ物、動物愛護のキャンペー ンなどをSNSに投稿することがよくあります。

 また、特にファストフード店 でヴィーガンメニューを取り入 れる企業が増えたことで、ヴィ ーガンが食生活のメインストリ ームの仲間入りを果たしつつあ ると感じています。KFC、ダン キン・ドーナツ、サブウェイ、 バーガーキングなど、アメリカの トップファストフードチェーン が次々とヴィーガンメニューの キャンペーンを始めています。 私はニューヨークの田舎の大学 に通っていますが、そんな田舎のガソリンスタンドにもバー ガーキングのヴィーガンバーガーが食べられ、本当にヴィー ガニズムの力を感じました。

 日常生活にも違いを感じます。スーパーに行けば最近は牛 乳より植物性ミルクの方が種類が多かったり、毎回行く度に チーズ、ヨーグルト、アイスクリーム、肉のヴィーガン用代 替品の新製品を見かけます。大学でもビヨンドバーガーやオ ートリー(オーツミルク)が大人気で話題です。

 これはヴィーガンやベジタリアンの人の割合が上昇したの ではなく、フレキシタリアン(動物由来の物を完全にやめた わけではないが、なるべくヴィーガンの食事をするようにし ている人たち)、つまり全体的にヴィーガンの健康や環境の 面に興味をもつ人たちが増えているからです。これからもヴ ィーガンの商品が手に入りやすくなるにつれ、もっとフレキ シタリアンの数が増えたり、今のフレキシタリアンの人たち がヴィーガンになるのも簡単に なることでしょう。

 昔、誕生日に私に肉を食べて 欲しいと言った友達とは今でも 友達です。そして今彼女はペス カタリアン(肉を食べないが魚 類は食べる)になっていて、い ずれは絶対ヴィーガンになりた いと言っています。ヴィーガン の世界は時には遠く感じること もあるかもしれませんが、確実 に、皆さんのお陰もあって、近 づいていると思います。

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