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人種問題

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アフリカ系アメリカ人にヴィーガンが多い理由

原題:Why black Americans are more likely to be vegan ヴィーガンやベジタリアンという選択は、特定の人種や民族に限られたものではありません。一方で、インドでは宗教の影響でベジタリアンの比率が高いと言われるように、人種や民族、国民の持つ文化と食の選択が深く関わっていることも否定できないでしょう。アメリカにおいては、アフリカ系アメリカ人が、他の人種のアメリカ人に比べておよそ3倍もヴィーガンやベジタリアンである割合が高いと報告されています。 ある調査によれば、厳格なヴィーガン・ベジタリアンの割合は、アメリカの一般市民が3%なのに比べてアフリカ系アメリカ人は8%である事が分かっています(資料料)。また、同国の2019年の別の調査によれば、「昨年肉の消費量を減らした」と回答した割合は白人が19%であったのに対し、非白人では31%に上ったということです(資料)。 ヴィーガンになった、あるいはヴィーガンに挑戦している著名なアフリカ系アメリカ人といえば、セレブで知られるビヨンセやリゾ、プロテニス選手のビーナス・ウィリアムズ選手が挙げられるでしょう。特にビヨンセは、プラントベース食の配達サービスへの参加や、ヴィーガンに転身したファンへのコンサート無料券の配布の発表など、精力的に活動を行っています。 では、なぜ「アフリカ系アメリカ人」なのでしょうか? 自分たちのコミュニティーを大切に守りたいから 黒人のヴィーガンの人々にとって、より健康的な食生活を送りたい、という思いがヴィーガンへの入り口になった人は多いです。 アフリカ系アメリカ人は、高血圧、2型糖尿病、肥満、がんになる確率が他のほぼ全ての人種グループに比べて高いのです。これは、彼らの食生活が平均的に塩分と脂肪の摂取量が多く、果物や野菜の摂取量が少ないことが一因であると言われています(資料)。また、貧困や、青果店が遠くて行けない、ファストフードが簡単に手に入る、といった社会経済的要因がアフリカ系アメリカ人の健康的な食生活を困難にしていると指摘する声も上がっています(資料)。 自分の思いを体現するために ニューヨーク州で行われる黒人による黒人のためのヴィーガンフェスティバル、Black VegFest を創始したオモワレ・アドウェール氏。彼によるとヴィーガニズムと黒人文化のつながりはなくてはならないものです。このフェスティバルが始まった当初、白人のヴィーガンの人々からは困惑の眼差しが向けられたと言います。「ヴィーガンのコミュニティーはこれまで長い間白人のものであり、白人のものとして存続させたいのではないかと感じることさえある。」と彼は語ります。同時に、ヴィーガニズムが「中上流階級の白人のための排他的なものである」という誤った固定観念と、アメリカ国内外で黒人により形成されてきたヴィーガニズムの長い歴史を指摘し、「人は誰しもが自分の思いを体現したいと思うものです。それこそが、黒人のコミュニティーがヴィーガンの考えを精力的に推し進め、活動してきた理由です。」と話しています。 VegFest然り、ヴィーガンコミュニティーは動物福祉の向上のために活動しているところが多いですが、そのような抗議活動は、動物福祉を超えた大きな問題を浮き彫りにさせる事ができるとアドウェール氏は確信しています。Black Lives Matterのように。 伝統的なアフリカ料理は厳格なヴィーガン料理ではありませんが、主に植物性であり、緑の濃い葉野菜と豆類という健康的な食事に主要な要素を豊富に含んでいます。さらに、アフリカ系アメリカ人のヴィーガンのムーブメントは公民権運動にも深い起源を持っています。キング牧師と共に公民権運動家として活動し、コメディアンでもあったディック・グレゴリー氏は1965年に肉食を止め、その後厳格なヴィーガンとなりました。「私は公民権運動家であるから、動物愛護運動家でもあるのだ。苦しみ、死ぬという点は動物も人間も同じである。暴力によって、同じ痛みが生まれ、同じ血が流れるのであり、私たちはそれに加担してはならない。」というのは彼の言葉です。 …