レトロな街並みやお買い物を楽しめ、飲める温泉が湧き出る街、伊香保(いかほ)。
東京から約2時間で行ける、温泉の街です。
有名な伊香保階段では、ダーツや射的、わなげといった昔ながらの遊びや、手作りの工芸品からぐんまちゃんグッズまで様々なお土産の買い物を楽しむことができます。
そんな伊香保の街で、近年需要が拡大するベジタリアンやヴィーガンへの対応が、国土交通省関東運輸局の監督により進められています。
もともとはベジタリアンやヴィーガンが比較的多い外国人旅行客のためでしたが、国内でもベジタリアンやヴィーガンの食事やライフスタイルに感心をもつ人が増えているため、ベジタリアン・ヴィーガンでも楽しめる町づくりは、日本人にとっても魅力となるはずです。
2021年3月にベジタリアン・ヴィーガンも楽しめるモニターツアーが実施され、NPO法人ベジプロジェクトジャパンの代表として活動している私は専門家として参加させて頂きました。
終始、コロナウィルスの感染対策も十分にとられていたツアーでした。
今回のツアーで体験した魅力たっぷりの伊香保をご紹介します!
今回のベジタリアン・ヴィーガン対応のモデルコースはこちら。
1日目:佛光山法水寺 → 寺院内のベジカフェでランチ → 伊香保階段散策 → 喫茶たまきでお汁粉 → お宿で会席料理
2日目:お宿で朝食 → 伊香保おもちゃと人形自動車博物館 → 田丸屋の水沢うどん → 水澤観世音 → Cafe のはなでヴィーガンケーキ→ 竹久夢二伊香保記念館
まず伊香保に到着後、向かったのは佛光山法水寺(ぶっこうざん ほうすいじ)。法水寺は、台湾最大の仏教宗派であり世界各地に300以上の別院をもつ臨済宗佛光山寺の日本の本山です。
法水寺に近づくにつれ、まずその巨大さに驚くでしょう。
お寺の中には様々なお部屋があり一枚の岩からできた千手観音様のお部屋、観音様2万体が壁にびっしりいらっしゃるお部屋、佛光山の開祖である星雲大師の一筆字の展示室など、見学をする場所がたくさんあります。また参拝はもちろん、写経や座禅の体験もできます。
法水寺にはベジカフェもあり、全て肉・魚介類を含まないベジタリアンメニューが提供されています。その中には、肉・魚介類の他に卵や乳製品など全ての動物性原材料を含まないヴィーガンメニューもあります。
今回のモニターツアーでは、ヴィーガンメニューの中から組み合わせてご紹介頂きました。
お肉に見立てたお料理から、野菜を上手く使ったお料理、台湾で朝ごはんによく食べられるという大根餅、茹で餃子の入った中華風スープ、タンウェンという中華白玉団子の入ったデザートなどなど。
台湾にルーツをもつ場所ならではのお料理を楽しむことができます。
台湾出身の方は、「台湾で食べられるベジタリアン料理そのものだ!」と喜んでいました。
大豆ミートの唐揚げ 茹で餃子
次に向かったのは、冒頭でもご紹介をした伊香保階段の周辺。階段沿いのお店巡りや昔ながらのゲームを楽しめる他、足湯ができる場所や伊香保温泉の鉄分たっぷりのお湯を飲める場所もあります。
階段の一番上にある伊香保神社への参拝と、そこから徒歩5分ほどのところにある河鹿橋(かじかばし)への訪問もオススメです。
河鹿橋は、千と千尋の神隠しのモデルと言われていて、実際に渡ることもできます。
飲める温泉 河鹿橋
続いて訪問したのは、茶屋たまき 伊香保本店。
レトロモダンな店内で和スイーツを食べられるお店です。日本髪を結えた品の良い店主がお店の雰囲気をより一層良くしているように思いました。
和菓子には動物性原料が使われていないことも多く、こちらのお店でもヴィーガンOKのメニューが幾つかあります。今回は、お汁粉を頂きました。
お汁粉で温まった後は、旅館へ。
今回のモニターツアーでベジタリアン・ヴィーガン対応をして頂いた旅館はこちらです。
私が宿泊したのは和心の宿大森さんでしたが、それぞれにどの旅館も手の込んだヴィーガン対応の会席料理をご用意くださいました。
旅館のレポートは ベジタリアンやヴィーガンも楽しめる伊香保温泉モデルツアー(2) に続きます!
【この記事を書いた人】
川野陽子(かわのはるこ)
NPO法人ベジプロジェクトジャパン代表理事。京都大学大学院農学研究科在学中にベジプロジェクトを設立。同大学の食堂へ初めてヴィーガンメニュー導入に成功。東京都主催ビジネスコンテストTSG2016ファイナリスト。大学、企業、自治体等へのヴィーガンのコンサルティングや講演を行い、ヴィーガンの選択肢や可能性を日本で広げている。
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