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東京大学の食堂でベジタリアンが思うこと

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今学期、私は東京大学駒場キャンパスのカフェテリアをよく観察することにしました。これまではメニューの成分表示に目を留めることがなかったけれど、成分表示をよく見ると可愛いイラストの牛、鶏、大豆が書かれていることに気が付き、そして今ではこの中から動物のイラストがなくなるように願っています。そしてベジタリアンの交換留学生がどうやってここで食べられるものを見つけるのか、それともカフェテリアは利用しないのだろうかと考えます。

先週化学の教授が野菜カレーを食べているのを見かけました。話を聞いてみると、教授はベジタリアンを30年続けているそうですが、カフェテリアの1階で提供されているメインディッシュでベジタリアンなのはカレーだけだと言うのです。私はベジタリアンを始めて4ヵ月間ですが、これまでカフェテリアで間違ったものを食べていたことに気が付きました。この時からこれまで注文していた麺のメニューを食べるのを止めなくてはならなくなりました。初心者のベジタリアンがよくする間違い・・・「出汁」のことをすっかり忘れていたのです。信じたくないような信じられないような気持ちでしばらく過ごした後、一見すると野菜だけで作られているように見える食事にも実は動物性の食材が使われているのだということに目を向けざるを得なくなりました。私は何か月も成分表示を確認せずに料理を注文し、まさかほうれん草の炒め物にまでサバやチキンのエキスが含まれているかもしれないなんて疑ったこともなかったのです。

カフェテリアの2階は1階よりも更にベジタリアンのメニューが少ないことも分かりました。以前はこの2階で提供されているわかめスープ、ごはん、小さなオムレツに加えて小皿を4種類選べる「コンボ」をよく利用していました。ある日オムレツの成分表を近くで見ると鶏のイラストが書かれていることに気が付きました。鶏のイラストが描かれているのはオムレツに使われている卵が鶏から産まれるからだといいなと思っていたのですが、コープのスタッフの方がソースにチキンのエキスが入っていると教えてくれました。私はもうカフェテリアの2階を利用することがなくなりました。

コープと学生団体
「Table for Two – UT」の協力による大豆ミートジャージャー麵

近頃、駒場と本郷両キャンパスではベジタリアンやヴィーガン用に新しいメニューを提供し始めました。直近では駒場キャンパスでコープと学生団体「Table for Two – UT」が協力して大豆ミートを使ったジャージャー麵が登場しました。残念なことにこのメニューは2週間でカフェテリアから姿を消してしまい、私は将来的には定番化して欲しいと願っています。駒場キャンパスと比べると本郷キャンパスではベジタリアンに対しての大きな配慮を感じます。一番最近加わったメニューは「野菜の豆乳クリームうどん」で、これは駒場キャンパスでは提供されていません。本郷キャンパスのカフェテリアでのビュッフェではジャガイモとナスと豆腐を使ったメニューに黄色く目立つようにはっきりと「ベジタリアン」と書かれています。駒場キャンパスのサラダバーでも同じような対応を望んでいます。

本郷キャンパスカフェテリアの麺メニュー、
「野菜の豆乳クリームうどん」は右下に

教授とはどうしたらカフェテリアをベジタリアンが過ごしやすい場所にできるか意見交換をしました。その中でひとつの要素として教授が挙げたのが心理学です。例えば、カレーには小さい牛肉が入っていますがそれを意識して食べている人は少ないのではないでしょうか。そのため、肉の入っていないカレーを提供し、希望者だけ追加できるトッピングとして肉を提供することを思いつきました。また、鰹節などの動物性の出汁から昆布出汁に替えて気が付く人も少ないように思います。つまり肉を使ったメニューとは別にベジタリアンメニューを作るのではなく、いまあるメニューをベジタリアンにしていくことができるのではないでしょうか。

友人の言葉ですが、ベジタリアンの食事はベジタリアン方が食べられるだけではなく、全ての人が食べられるものです。東京大学はより多くの留学生を迎え国際化していきたいと考えていますが、カフェテリアの国際化は取り残されています。

本郷キャンパスカフェテリアのビュッフェにあるベジタリアンメニュー

Written by Avalon Akashi