イタリア・トリノで“ベジタリアンシティ”5カ年計画

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32歳ポピュリストが推進 イタリア・トリノで“ベジタリアンシティ”5カ年計画

Turin Photo: Discover Italy, Fornes

 

トリノはフィアットなどの自動車メーカーや、サッカー、冬季五輪で有名なイタリア北部の都市ですが、今ベジタリアンの街に変えられようとしています。ベジタリアンシティ5カ年計画を率いるのは、2016年6月に就任した31歳のキアラ・アペンディーノ新市長。ヨーロッパで台頭するポピュリズム政党の一つ、五つ星運動M5Sの女性議員です。

市長は就任1カ月後に、「ベジタリアン・ビーガン食の推進は環境、市民の健康、動物の福祉における基本的行動である」と述べ、計画に乗り出す決意を表明しました。

 

トリノ市長 キアラ・アペンディーノ     Photo: Marco Bertorello/AFP/Getty Images, Fornes

ベジタリアンシティ計画の内容は:

  • 動物性食品の摂取削減を目標とする
  • 動物福祉や栄養に関する学校教育の実施
  • 医師、栄養士、政治家など専門家の参加
  • 観光客向けに市内のベジタリアンレストランの地図を作成
  • 毎週、肉を食べないミートフリーデイを設ける

 

反発する食肉業界、理解を求める市長

肉大好き人間の多いトリノでのベジタリアン構想に、地元新聞は「狂気の沙汰」と報じたほどでした。食肉業界は当然、猛反発しています。すでに5月には、売り上げの減少に抗議するため、トリノの食肉業者と農業団体が“ポークチョップで助けよう”と銘打ったバーべキュー大会を開催しました。

しかし市長は「ベジタリアン計画は、環境保護やエネルギー保護などの進歩的価値観を支持するM5Sの政見と合致する。肉屋を閉店に陥らせたり、長年イタリア料理の継承にまい進してきた職人の皆さんの生活を壊したりするつもりはない」と理解を求めています。

トリノ市のステファニー・ジアノッチ新環境担当官も、「何を食べるべきかという我々の選択が環境への影響を左右するという見解は国連食糧農業機関のものであり、市が唱えているわけではない」と主張しています。

さらに市長は、「食生活の変更や倫理を強要しているのではない。環境に良い影響を与える可能性が菜食主義にあることへの気付きを高めたいのだ。すべての人が環境と自分たちをより健康的にするにはどうすべきか考えないといけない。これはイタリアだけでなく、全世界の問題だ」と述べています。

 

ベジタリアンシティとして認知されつつある

ベジタリアンキャンペーンはまだ始まったばかりですが、トリノは今、イタリア初のベジタリアンシティとして認知されつつあります。地元紙によると、肉料理とワイン、チーズで有名なレストランでもイノシシ肉のソースやキアーナ牛のステーキといったメニューはすでに消え去りつつあるとか。昔かたぎのシェフたちも新しい潮流を受け入れ始めており、新しく出来たベジタリアンレストランの中には非常に高い評価を受けているところもあります。

 

Posted by hisako nakaoka

Source: Fornes

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