海外から評価された日本の伝統食の底力

明治時代が始まってから10年程たった頃、明治政府によって招聘され、ドイツ人のベルツ医師が日本にやってきました。 ある日ベルツ医師は、東京から110km離れた日光に行くことになったのですが、 馬を6回乗り換え、約14時間かけて、やっとたどり着いたそうです。 しかし2回目に行ったときは、人力車で14時間半で着いたのです。 しかもその間、一人の車夫が交替せずにずっと車を引き続けたということでした。 普通に考えれば、馬の方が体力もあるし圧倒的に速いはず。 しかも馬は交替してるのに、人間は一人で走りっぱなしです。 この意外な体力に疑問をもったベルツ医師は、車夫に食事を聞いてみました。 すると「玄米のおにぎりと梅干し、味噌大根の千切りと沢庵」という答えだったそうです。 また、普段の食事も、米・麦・粟・ジャガイモなどの低タンパク低脂肪食で、肉などは食べず、西洋の食事の感覚では考えられない粗食でした。 [...]